2学期始業式から
夏休みが終わり、今日から2学期が始まりました。各学年の代表生徒から、それぞれの目標を宣言してくれました。ぜひ皆さんも刺激を受けてほしいと思います。
2学期のスタートにあたり、校長より、山田方谷の生き方から「誠実さ」について話しました。以下、内容の要約です。
誠実とは、嘘偽りがなく、真心を持って一貫した態度で生きることです。その生き方を体現した人物、江戸時代後期の山田方谷を紹介します。方谷は今から170年前、髙井鴻山に案内され、小布施の地にも訪れたことがある人物です。彼は備中松山藩の武士、財政改革を任され、藩の収入が実際には五万石ではなく二万石であることを正直に商人に伝え、信頼を得て返済の延期と利子免除を実現しました。また戊辰戦争では、領民を守るために無血開城を選び、藩主の恩よりも公の義を優先しました。
方谷の行動は「誠は天の道なり、誠ならんとするは人の道なり」という教えに基づいています。「誠実さ」とは、他人に対してだけでなく、自分自身にも正直であること。間違いを認める勇気や、弱さと向き合う力が求められます。日常の中で、言い訳をしたり、黙っていた方が楽だと思ったりする場面もあるでしょう。そんな時こそ、「誠実さ」が試されます。方谷が歩いたかもしれない小布施の道を、今皆さんが歩いています。彼の「至誠惻怛(しせいそくだつ)」という言葉、つまり真心と思いやりを持って人と接する姿勢を、ぜひ心に留めてみてください。誠実に生きることは、必ず人の心に届き、信頼を築く力になります。2学期、「誠実さ」を大切に過ごしましょう。
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